大人のとれんでぃ

大人になって「あ、あまり世の中のことに興味持っていないな…」と焦った時にちょっと世の中の新しいことが分かるブログ。

企業による一方的な内々定の取り消しは可能なのか?実例とともに紹介

スポンサーリンク

毎年テレビや新聞で取り沙汰される「企業による一方的な内々定の取り消し」というニュース。

 

エントリーシート、面接などを乗り越え、やっとの思いで手にした内々定

「私の内々定も突然取り消しにされてしまうのでは?」と心配になりますよね。

 

また、就活生の立場からすると、

「企業による一方的な内々定の取り消しは違法ではないのか?」と考えると思います。

 

しかし、実際には違法にはならず、

企業による内々定の取り消しが可能であることが多いそうです…。

 

そこで今回は、そうした内々定の取り消しが法律上は可能である理由や起こってしまった際の対処法について事例を交えながらお話していきます。

 

 

企業による内々定の取り消しは可能!その理由とは

f:id:sasaic10:20211107231418j:plain

まず、皆さんは「内々定」と「内定」の違いが何かご存じですか?

実はこの2つの違いにこそ、「内々定」の取り消しが法律上可能である理由が潜んでいます。

 

 

そこでまず、「内々定」と「内定」の違いについてみていきましょう!

 

  • 内々定
    企業が「10月以降に内定を出す」と就活生にする口約束のようなもの。
    労働関係はまだ成立していない。
  • 内定
    企業が就活生に対し、「採用通知」といった書面を渡し、それを就活生が承諾することで相互が意思確認をした状態。
    労働契約が成立している。

 

 

このように内々定」と「内定」の違いは労働契約を結んでいるかいないかという点です。

 

つまり一般的には、内々定の段階は企業と就活生の双方が法的拘束力のない関係性であると考えられています。

そのため、内々定の取り消しは原則として違法にはなりません。

 

実際に平成22年の福岡地裁判例では、

 

内々定は、正式な内定(労働契約に関する確定的な意思の合致)とは明らかにその性質を異にする。正式な内定までの間、企業が新卒者をできるだけ囲い込んで、他の企業に流れることを防ごうとする事実上の活動の域を出るものではない。」

 

といったように、労働契約が結ばれていないことを強調しています。

 

スポンサーリンク

 

 

 

実際に内々定が取り消しになったらどうすればよいのか?

f:id:sasaic10:20211107231437j:plain

法律上は内々定の取り消しが可能だからといって、実際に起こった際に「はい、分かりました」と簡単にあきらめることはできませんよね。

 

では、実際に内々定を取り消されてしまったらどうすればよいのか、

その一つの対処法としては、企業に対しての訴訟があります。

 

ただ注意として、企業に対して訴訟を起こせるのは、悪質な内々定取り消しをされた場合に限ります。

 

ここで、実際に企業に賠償を命じたケースについて紹介します。

 

今回紹介するのは、5月末にある不動産会社から内々定を貰った就活生の話です。

内々定が出て以降、企業からの連絡はなく、10月1日の内定式が近づいていました。

そんな9月末のある日、不動産会社が業績悪化を理由に突然内々定の取り消しを通知しました。

こうした事態に対し、就活生は「内定予定日近くに内々定が取り消されたことから損害を受けた」として企業を訴えることにしました。

 

その結果、裁判所は「業績悪化とはいえ、内定決定の直前に一方的に取り消しをしたことは一般的な信義則に反する」として、企業側に75万円の支払いを命じました。

 

このように、内々定の取り消しが悪質である場合、企業を訴えることも一つの手段となります。しかし、お金をもらったからと言って根本的な解決にはならず、“就活生は就職活動を再開しなければならない”というは忘れてはいけません。

 

その他の対策として、入社予定の企業をしっかりと調べておくことも大切だと思います。

具体的には、「従業員の数に対して募集人数が多すぎないか」、「過去に就職活動で問題を起こしていないか」などがあります。

 

 

まとめ:内々定、トラブルがあったら行動してみよう

人生の大きな分岐点になる就職活動において、突然内々定が取り消しされるのはやはり心配ですよね。

 

私も大学4年生の時に就職活動をしました。とても大変でしたが、内々定を貰った時の喜びは今でも覚えています。だからこそ、内々定が取り消しされるのでは?と不安に感じる気持ちもとてもよくわかります。

 

そんな大切な内々定だからこそ貰って終わりではなく、就活生から企業の調査をしたり、実際に起こってしまった場合には弁護士に相談したりするなど行動に移すことが何よりも大切だと思います。