Gmailの誤送信防止機能があると便利と思っている方は多いと思います。
この機能を使うのには、
- 誤送信してしまったら、重大なトラブルになる可能性がある
- 実際にメールの誤送信により大きなトラブルになった経験がある
あなたもそういったトラブル防止の考えをもっている、あるいはトラブル経験をされたことがあるのかもしれません。
Gmailには簡易的な誤送信防止機能が存在します。
たとえ簡易的なGmailの誤送信防止機能だとしても、ある程度の誤送信する確率を減らす事は出来ると思います。
今回はGmailの誤送信防止機能についてお話していきます。
Gmailの誤送信を誘う手口とその被害
Gmailの誤送信を誘う手口は増えてきていて、誤って誤送信をしてしまうと個人情報の流出や会社の機密情報の漏洩など大きな被害になる可能性があります。
2021年11月30日には新潟県の職員が個人情報を含むメールをGmail宛てに送信しようとした際に、メールアドレスの「○○○@gmail.com」を「○○○@gmai.com」と、アルファベットの「l(エル)」を抜かして別の方にメールを送ってしまったというニュースがありました。
2021年4月1日には、京都市立芸術大学が「○○○@gmai.com」のメールアドレス宛てに誤送信し、135人の個人情報が学外に流出したというニュースがありました。
「○○○@gmail.com」のアルファベットの「l(エル)」一文字抜けるだけで別の方に送られてしまいます。
@マークより右側の「gmail.com」部分にあたる文字列をドメイン名と言います。
「gmai.com」ドメインの所有者も、誤送信を誘うようなドメイン名を取得し情報流出を狙う目的があった可能性があります。
ちなみに「gmai.com」ドメインを所有している会社のホームページにアクセスするとコンピュータウイルスに感染するそうです。
無料で出来るGmailの誤送信防止機能
無料で出来るGmailの誤送信防止機能ですが、メールの送信ボタンを押した瞬間にメールが送られるのではなく、送信取り消し機能で取り消せたり確認メッセージを表示したりして誤送信を抑止します。
本格的な誤送信防止ツールはAIによる検知や上長承認機能など非常に多機能ですが高額なものが多いです。
会社や大学では今回のニュースのような事故を防ぐためにも有料の誤送信防止ツールが必要と思いますが、個人では無料で出来る防止機能でもある程度は誤送信を抑止できると思います。
Gmailによる送信取り消し設定
Gmailによる送信取り消し設定は、メールの送信ボタンを押したあとに最大30秒間の猶予を与える設定です。
間違えてメールの送信ボタンを押しても最大30秒間は送信を取り消す事が出来ます。
<設定手順>
- Gmail画面右上の歯車のマークをクリックします
- 「すべての設定を表示」をクリックします
- 「送信取り消し」項目で取り消せる時間を設定します
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Gmailの拡張機能
Gmailの誤送信防止の拡張機能の例として「GMailSend Address Checker」があります。
この機能は送信先の宛先、件名、添付ファイルの確認を行い、問題なければチェックボックスにチェックを入れて初めて送信ができるようになります。
<GMailSend Address Checker のURL>
メールソフトでGmailを利用
GmailをOffice OutlookやThunderbirdなどのメールソフトに設定して、そのメールソフトの機能を使って誤送信を抑止する方法もあります。
- Outlookの送信保留設定
Outlookには送信保留設定を使って、送信メールを一旦送信トレイに保存する事が出来ます。
<Outlookの送信保留設定手順>
- Outlook画面左上の「ファイル」タブをクリックする
- 左メニューの「オプション」をクリックする
- 左メニューの「オプション」をクリックする
- 「送受信」カテゴリ内の「接続したら直ちに送信する(S)」のチェックを外す
- <Thunderbirdのアドオン(拡張機能)>
Thunderbirdには「Check and Send」というアドオン(拡張機能)があります。
Gmailの「Gmail Address Checker」と同じように送信前に送信先の宛先、件名、添付ファイルの確認を行います。
<Check and Send のURL>
まとめ
私たちがどんなに注意をしても、メールの誤送信のようなミスは起こりえる事と思います。
今回のニュースのように個人情報や企業情報が怪しげな企業に流出して大変な損害を被ることがあり得ます。
皆さんもGmailなどのメールをお使いであれば同じようなミスをしてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
攻撃者側も似たようなドメイン名を取得して誤送信を誘うなど、様々な手口で企業情報や個人情報などを盗み出そうとします。
最低でも無料で出来る誤送信対策を利用して、メールの誤送信を防ぐようにしましょう。