農業起業したら年収はいくら稼げる?参入資金は?補助金は出るの?
スポンサーリンク
令和元年の農林水産省の調査によれば、日本国全体の農業所得の平均値は121万円/年間となっています。
日本の平均年収は約400万ほどと叫ばれて久しいですが、国税庁が調査した結果によれば令和元年の平均年収は436万。
数値だけ見れば日本人の平均年収以下と厳しい実態となりますが、実際はどうなのでしょうか。
農業所得は日本人の平均年収より低い…厳しいのでは?

冒頭の「農業所得」とは「農畜産物の売上高」から「生産にかかった経費」を差し引いたもので、農業のほか畜産関係も入っています。
また農業といっても米・野菜・果物などジャンルも幅広く、その作物や地域などにより収入は変動が見られます。
再度農林水産省の調査を紐解くと、農家の4割ほどが年収300万円未満となっています。逆に言えば6割ほどがそれ以上の年収を稼ぎ出している、ということにもなります。
実際に年収500万~1000万までと平均年収以上を稼ぎ出す農家が約3割弱、なんと1割ほどの農家が1000万円以上の年収を稼ぎ出しています。
農業といえば「キツい・汚い・カッコ悪い」の3K他、危険であるとか稼げないといったイメージも強く、高齢化が叫ばれて久しいですよね。
しかしそれも一昔前の話。
2018年時点の農林水産省の調査によれば49歳以下の新規参入者などが増加傾向にあるとの統計結果が出ています。
その背景には、ビジネスとして農業に携われる「農業法人」の増加により、若者も会社という保証の元農業に参入できる環境が整ってきたということがあります。
いわば「就職先」の選択肢の一つ、という環境の変化と言えるでしょう。
就農望む若者、地域の移住体験施設でインターン 担い手探す農業法人とのマッチングは? https://t.co/UKP71WuYsj
— 京都新聞 (@kyoto_np) 2021年8月1日
また高齢化が進んでいた中で国も手をこまねいていたわけではなく、様々な支援を行うことで農業が一つの生活手段として成り立ちつつある状況に好転してきたという背景もあります。
そのような中でただ単純に農業を営んでも高収入につながるわけではありません。
スポンサーリンク
いわば農業も一つの経営体。
効率や効果的な投資などのサイクルをうまく回していくことで高収入を実現している農家もたくさん出てきているのです。
農業にインターネットは相反するもの、と単純にイメージしがちですが、アナログなものほどデジタルとの相性がよく、今やネットを使いこなした農家が高収入を実現する可能性が高いといっても良いでしょう。
田舎でもネット環境の整備が進み農業はチャンスでしかないと思う。僕の場合「農地は選び放題」「集客はネットで」「集金もネットで」「顧客との連絡はメールで」みたいな感じで何も困ることはない。もう時代は変わっているんです。作る技術さえあれば、”田舎で農業”は夢ではなく超現実的な選択です。
— よしき@田舎で幸せな脱サラ零細農家 (@inakaman2021) 2021年11月29日
もちろん、楽をして稼げるものではないでしょう。
天気にも左右されるし、不作豊作の波にも常に緊張感を持たなければならない現場です。
それでも、ネットというツールと自分の知恵一つで大きく収入を得れる可能性があるのも否定はできません。
さて、ある程度夢を膨らましたところで農業に参入するための資金はどれくらいなのか気になるところではないでしょうか?
いざ農業起業!参入資金はいくら必要?その金額が必要な理由は?

農業を始めるにあたり必要とされる資金の目安として、平均570万円ほどと言われています。
おおむね設備投資費として約420万、そして当面の生活費が約150万となります。
設備投資とは何か、これはトラックやトラクターなど、農業を営むにあたり必要な車両や機材などに使う費用です。
あくまで平均値であり、何を育てるかにより使用する機材も変わりますし、農業用機械は専門的なものなので高いものでは1000万円を超えるものもあります。
トラクターって高級車並みの値段するのに年間100日も乗らないしぶっ壊れる時は数年だったりすふから「頑丈さ」「安さ」ってのは死活問題なんだよね
— カレー・ザ・トナカイザー㌠ (@SHINOBU_YANAGI) 2020年1月17日
稲刈りのコンバインなんか1000万とかするのに1年どころか稲刈りの数日で使い潰す農家とか実在するからね(豪農とか) pic.twitter.com/5OdMNsfAFt
また農業は作物を育てて販売してやっと現金が入ってくるもの。
育つまでは無収入のため、1年〜2年分の生活費用は確保しておきたいところです。
例え作物が満足に育ったとしても、予定通り売れるとも限りませんので生活費用は多いほど良いといえますね。
それに加え俗にいうランニングコスト、肥料の費用や燃料代、水道代などとなりますがこの費用も事前に準備確保しておくべきでしょう。
目安は年間160万ほどと言われています。
スポンサーリンク
あとは農地ですが、比較的安価で借りることができるため、買うよりも借りた方が得策です。
中には条件付きで無料で貸してくれるなんて場合もあるようですよ!
春までこのまんまな草
— クレニャー (@kuleira) 2021年11月11日
ひょろひょろになりそうね…😁
今日は役場で農地を借りる費用を聞いてきました。1区画200坪くらいで、この辺だと「草刈ってくれるなら無料」な所ばかり。かかっても水道費用を負担のみとのこと。
拡張を止めてくれる人が居ない😂 pic.twitter.com/68mhd5KUEX
固定的にかかる費用は仕方がないとして、一番変動が大きいのは設備資金でしょうね。
作物の性質によってはより専門的な機械とする必要も出る可能性があり、高くならざるを得ないなんてことも考えられます。
そこで活用すべきは国や自治体、農協などの補助制度です。
農業起業するぞ!融資を受けられる?補助金はある?条件は?

農協や日本政策金融公庫では新規就農者向けの低金利の融資を行なっており、初期費用用に融資を受けることができます。
また農林水産省でも「農業次世代人材投資資金」という新規就農者向けの生活費の補助の融資を行なっています。
融資には年齢制限が設けられていますので、早めの申し込みを推奨します。
また機材を他の農家の人とシェアしたりなども初期費用を抑えるコツと言えますね。
まとめ
農業は稼げない、というイメージがあるかもしれませんが、ネット環境が発達した現在では通販による直売や様々な販路の開拓など、アイデアひとつで大きく稼げる可能性のある職業であることも事実です。
自然と対話し、生活が営める、理想的な生活を目指してみるのもいいかもしれません!